プラーナーヤーマとは?
プラーナ・・・宇宙に拡がるエネルギー
人の身体と魂、宇宙の全てを構成している要素であり 生命力そのもの
日本語で言うと、プラーナとは「氣」と相当するかと思います。
アーヤーマ・・・静止する・伸ばす・広げる・ コントロールする
繋げて、プラーナーヤーマ (プラナヤマやプラナヤーマと同語)
呼吸の制御、そしてプラーナのコントロールの技法です。
直訳は呼吸法なのですが、どちらかというと、瞑想に入っていくための意識操作という方が近いです。
呼吸は、意識していないときでもオートマティックにしてくれていて、
この呼吸が出来なくなると、私たちは即座に死んでしまうという、すごく大切な機能。
ヨガは、この呼吸と共に身体を動かしながら、自分に意識を向けていくということで、
それだけで自分の人生が変わって行くものです。
ヨガをするにあたって、まず大切なことは、
やみくもにアーサナ、いろんなポーズにチャレンジのではなく、
日々の呼吸を意識し、その呼吸がサットヴァな状態かな、ということを意識することが大切です。
それが習慣になると人生は大きく変容しています。
サットヴァとは?
サットヴァとは、人の持つ三つの質(サットヴァ/ ラジャス / タマス)の一つで、清浄で純粋無垢という質のことであり、
人の持つ善き面のことを指します。
サットヴァとは、正常で無垢で純粋な状態。
ラジャスは、少し活動的な状態で、わかりやすく言うと、少し興奮しているような状態。
タマスは、二日酔いで朝起きたらタマスってる、とわたしはよく思うんですけど、
重い、ダラ~ンとした暗い状態。
私たちの内側のエネルギーやこの宇宙の中で、この三点が揺らいで現象が起こっています。
もちろん生きている間、ずっと正常で純粋で無垢というわけにはいきません。
激しく走ったら息も荒くなるし興奮して、ラジャス。
夜は、眠くなって重~い、ダラダラゴロゴロするタマス。
そのおかげでゆっくりと寝ていくことができます。
そのように全部が存在していることはとても大切です。
ですが、私たちがヨガのプラクティスをしていく時は、
アサナのポーズ、この呼吸は自分にとって良いものなのかなと見る目安として、
エネルギーがサットヴァな状態かどうかというのを見る大切な基準です。
今日お伝えする、腹式呼吸と胸式呼吸と完全呼吸をする時は、とても大切な基準です。覚えておいてくださいね。
これらの呼吸法はとても体に良いですが、
頑張って気合を入れてやりすぎると、
サットヴァではなくなって、ラジャスな状態になっていきます。
常に自分が純粋で心地よく快適で、
意識がフワ~ッと泡のように少し軽く上昇し、
あ~、気持ちがいいな~、何てすがすがしいんだろう、という状態だったら、
今私はちゃんとサットヴァな状態でプラクティスできているからバッチリなんだな、という風に確認することが出来ます。
今日は、ハ〜呼吸、腹式呼吸、胸式呼吸と完全呼吸のやり方を説明します。
その時大切なことは、自分が気持ちよくて正常で爽やかで、
でも頑張りすぎてしすぎて心臓がドキドキしている状態じゃなくて、
穏やかだけれどもフワッと軽い状態であるかどうかを見極めてください。
これが、サットヴァなのかな、という風につかむことが出来るかもしれません。
そのサットヴァな状態を自分の中で見つけていきましょう。
ハー呼吸のやり方
鼻から吸って、口を開いて、ハ~。
声は、ため息のような小さな声を、ラクにありのまま出してみてください。
まずはフレッシュな酸素を鼻から吸い込んでいきます。
鼻から吸うことで、いらないものをろ過して温めて、脳にク~ンと呼吸の振動をあてます。
吸うときは、できるだけ必ず鼻呼吸しましょう。
吐くときは、指1本、もしくは指2本入るくらいパ~ッと口を開いて、ハ~ッ。
喉の奥のほうを緩めて、ちょっと体を前に倒します。
また、鼻から吸って少~し背筋が伸びて。
これを繰り返しましょう。
今の自分の状態を感じてみましょう。
身体のどの辺が凝っているのか、この辺がタマスちょっと重いなとか、
お、頭の中が騒がしいぞ、興奮しているぞ、ラジャス、とかに気づいて呼吸で吐き出していきましょう。
今、自分がギュッと持っているものを全部手放して。
ハタヨーガでは、
酸素や二酸化炭素のガス交換だけではなくて、プラーナをイメージすることを大切にします。
宇宙から降ってくるプラーナ、光のシャワーみたいなものをイメージします。
太陽から降り注いでくる光のシャワーをイメージするのもわかりやすいと思います。
それが、呼吸と共に鼻から入ってくる。
そして、古いものを口を開いて、ハ~っと吐き出す。
吸って、プ~ンと膨らんだ下腹部(下丹田)に光のボールが膨らむ。
少しにぎやかなラジャスなエネルギー、重いタマスのエネルギーを、
フ~ッと吐いていきます。
目を閉じて、ご自身の呼吸の音を聴きながら。
これを丁寧に10呼吸ほどするだけで、
自分がずいぶんとサットヴァなエネルギー状態になっていくでしょう。
難しく考えないように。
プラーナ、光の粒、光のシャワーをイメージして、
自分の中に宇宙の純粋なエネルギーを取り入れて、
自分に不必要になったものを全部吐き切っていきます。
あと3呼吸していきましょう。
口から吐いたほうが、体がリラックスして吐けます。
頭の中で考えていることも、今ここで全部吐き出していきましょう。
思考は、サットヴァな状態から引き離してしまいます。
では、口を軽く閉じて、鼻から吸って、鼻から吐いてきましょう。
顔は、優しくほほ笑んでみましょう。
自分の中心線を見つけていきます。
女性は膣の入り口、男性は会陰、肛門のだいぶ前のほうから頭のてっぺんを結ぶ線が、
自分の中心線です。
体を左右前後に動かして、ピタッと重心が来る中心線です。
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腹式呼吸のやり方
もちろん、肺にまでしか呼吸は下りないですが、
肺が膨らんで横隔膜の下に行っておなかが前にグ~ッと広がります。
イメージで骨盤の底までプラーナを入れて、
股も、お尻もブ~ンって膨らむくらい、息を吸い込んでみてください。
そうやって、プラーナをイメージをすることで、
呼吸法ではなく、プラーナヤーマになります。
プラーナヤーマというのは、目に見えないプラーナをイメージしていき、光を全身に広げるイメージで行うと、
サットヴァな心の状態にさらに加速して持っていきます。
手をおなかに当てて吸って、気持ちよ~く内側から外側に広がる感覚。
吐いて、おなかをへこませて。
初めは、口をとがらせてフ~ッで良いです。
鼻でも良いですが、初めは口でフ~ッとやったほうがやりやすいです。
吸うときは鼻から自然に、あまり意識しすぎずフワ~ッと、
ボールが膨らむ、気持ちいい光が膨らむ感覚。
では、
吐ききるときに、ギュ~ッと骨盤底を締めていきましょう。
女性は膣をギュ~ッと締め上げていきます。
男性も、肛門と少し前をキュ~ッと締め上げて、上にグッと引き上げるような感じ。
そうすると、お腹も締まってコアの筋肉が締まっていきます。
できるだけ吐く息に集中しましょう。
吸うときはリラックスして、勝手にプラーナが上から降って来て、底まで膨らむ。
で、吐く。
これが腹式呼吸です。
お仕事をしていたり、料理を作っていたり、
日常は腹式呼吸を意識してください。
無理のない呼吸なんですね。
横隔膜は、使っていても疲れない筋肉です。
休息と回復をさせてくれます。
酸素、血流、そしてプラーナをいっぱい取り入れる事ができる。
長く深く吐けるので、内臓の機能も高めていきます。
食事のあとに気持ちよく腹式呼吸すると、消化も助けてくれます。
吐き切ったら、フワッと手を下ろしてポカ~ン、自然呼吸をしましょう。
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胸式呼吸のやり方
太陽礼拝とか立ちポーズとか、
ちょっと眠い時に交感神経をアップしてシャキッとしたいとき、
何かを考える時、
集中していく瞑想の前には、胸式呼吸を少しやることはすごく良いです。
胸の下に左右の手のひらを当てて、肋骨の下部に手を当てます。
肘は横に広げます。
まず息を吐きましょう。
息を吸うときは、おなかも膣も締めたまま。
ちょっと肘を後ろにします。
お腹を締めて息を入れようとすると、どこに息が入るか。
胸ですね。
バケツのように胸が膨らむ。
終始、肩や首はリラックス。
口をとがらせて、口から吐く、フ~ッ。
身体の上から徐々に下へと息を抜いていくように、フ~ッと吐いていきましょう。
肘をちょっと前に移動して吐く。
吸うときは、肘をちょっと後ろにして、
おなかは締めたまま、膣も骨盤底も締めたまま。
気分をシャキッとさせてくれます。
胸腔、胸の空間を広げていくことができ、
5~10呼吸、胸式呼吸をすることでシャキッとします。
立ちポーズ、ヴィンヤサ、太陽礼拝のような動いたポーズをするときは、
コアの筋肉は締めて胸式呼吸をすることで体を傷めずに、
体に熱を起こしていきながら行えます。
ちょっとカッと身体が熱くなって、やる気が出ます。
正しい呼吸法を自分の中に叩き込んでいくことで、
免疫力が上がって、ストレスに強くなっていきます。
本当に呼吸は、ヨガの要というか、人生の要ですね。
ですが、正しい呼吸に振り回されすぎないことも大切。
やっぱり自分ファースト!
自分の心や自分の動作、自分の今の状態がファーストです。
呼吸で変にコントロールしてすべてを鎮静化するというわけではなく、
自分の自由自在の動きに呼吸が寄り添ってくれていくように。
完全呼吸のやり方
これこそがヨギック呼吸法とも言われます。
瞑想の前とか、朝夕おなかが減っている時にやってください。
3-10分間、集中して完全呼吸をしてから瞑想していくと、深い瞑想に入れます。
免疫力も高まり、酸素を含んだ血流もたくさん流れ込んできます。
血流の滞りが、肩凝り、頭痛、そしてそれらは大きな病気につながりますので、
酸素を含んだ血流を流していくことで予防されます。
心をしっかり呼吸に寄り添わせて、
サットヴァな状態でできているかどうかを確かめながら、
完全呼吸瞑想をぜひ、1日3-10分を朝晩2回やっていただけたらと思います。
息を吐き切ります。
お腹を締めて、膣も締めて吐き切る。
そして、ゆっくりと息を満たしていきます。
おなか、胸、鎖骨。
肺は、鎖骨の上まであって大きいです。
ハイの上部まで息を入れて、少し息を止めます。
では、上体の上から順番にフ~ッと吐いていく。
鎖骨、胸、おなか、骨盤底まで。
ちょっと体が前に倒れていってよいです。
吸うときは、フワ~ッとおなかが膨らむ。
そして、胸に上げていく。
そのときにちょっとだけ、胸式呼吸のように自然に膣を締める。
おなかを軽く締めながら、
息を肋骨下部まで上げてみてください。
練習してみましょう。
吐き切る、おなかが吸って膨らむ。
さらに吸いながら、ちょっとおなかが長~く伸びて、
おなかがへこみながら胸が膨らんで息が入って、
ちょっとあごを上げても良いので背骨が伸びて、
鎖骨のほうまで肺がパンパンに膨らんでいく。
そして、フ~ッと上から順番に息を吐いていく。
最後は、おなかと膣を締めて吐き切っていきます。
これが完全呼吸です。
頑張りすぎていないかな、緊張したり、熱くなりすぎたり、プルプルしていたり、
それは、サットヴァな状態から離れています。
この完全呼吸は、
自分を変えていきたいとき、エネルギー状態を変えて変容させていきたいとき、
無理なく気持ちいいところまで吐いて、フワッと吸っていく。
初めは呼吸は長すぎなくても良いです。
プラーナ、光をイメージすることが大切です。
慣れてきたら、鼻から吐いいきます。
吸うときは、ふわっと笑顔、
吸いすぎて頑張っていたらグッと力が入るので、
眉間を開いて、顔を溶かして口角を上げて気持ちよく吸って、
もし苦しくなってきたら、呼吸の間隔を短くしたりしてもいいです。
サットヴァなエネルギー状態、心の状態であるかどうかをチェックしながら。
終始、肩はスト~ンと落として、頭は真上に引き伸ばして、
お顔はリラックス、優しくほほ笑んでいます。
文章で書きましたが、みなさん分かるかな?!
朝ヨガチャクラワークでも実践沢山していきますので、是非↓にご参加くださいね!
masumi♥