11/15(木) テーマ パタンジャリ・スートラ
どうしてもヨガ教室ではアサナと呼吸法中心のクラスになってしまうのですが、それらのみがヨーガだと間違えていただきたくない、と言う事で簡単にヨーガの教典を用いてヨーガの説明を致します。
パタンジャリ・スートラとはパタンジャリという聖人によって紀元前から綿々と受け継がれたヨーガを、紀元後4〜6世紀頃に記述され完成されたといわれている教典です。 キリスト教で言えば聖書みたいなものですね。
このスートラからヨガの8つの原理について簡単にご説明します。この8つを繰り返し実践することによってヨガをライフスタイルにする事が出来ます。そして真なる自己への気づきを目指し、人格を急速に進化させ、人生のあらゆる場面で成長する事が出来ます。
1. Yama-ヤマ
アヒムサ:非暴力
非暴力・不殺生。あなたの体・言葉・行動によってだれも傷つけない。あなたが誰かを傷つけようとか、意地悪な事を考えただけでも自分自身の心が乱れますよね。この心を養う事によって精神的な安らぎを得る事が出来ます。
サティヤ:正直
真実とは本当の事で本物ですから。
アステヤ:盗まない
物の事だけではなく、アイディアや仕事などを自分の利益の為に横取りすることも盗む事です。
ブラフマチャリヤ:禁欲
肉体的なものだけではなく、思考や言葉による全ての快楽を制御。
アパリグラハ:必要以上にほしがらない。
施しに頼って生きない。しかし誰かが困っていたら、助けましょう。
この5つの原則に従うことによって心を純粋にしていきます。
2. Niyama-ニヤマ
ソウチャ:身心を清める事
お風呂などに入り身を清めること。また呼吸法やクリアなどで体の中の管を清める事。また思考を純粋に保ち、真実に生き、仕事を怠らない事。
サントーシャ:満足する事。
どのような状態でも満足し幸福で居る事。
タパシャ:苦行
断食などで身体をコントロールする事。ヨガでは食事を重要視している。食べ物の持つ性質を良く考えて取り、量も体の要求に従って食べるべき。
スワディヤーヤ:神聖な書物を読んで学ぶ事。またマントラを唱えたり、チャンティングも含む。
3. Asana-アサナ
これが教室で学ぶヨガのポーズをとる事=アサナ です。
アサナは体を安定させて座る(瞑想)するための方法です。瞑想時はずっと動かず座り続けていなければいけません。この努力が心の迷いと葛藤を全て取り除き、至福の状態へと運んでくれます。
体が柔軟でないと、長時間安定して座れません。また体に不調があると、自分の仕事、義務を十分に果たす事は出来ません。日々のアサナ実践で肉体の能力を高め、最大限に引き出そう。
アサナ実践で大切な事は、
・ゆっくりとしたペースで無理無くすること。
・動きを意識化しながら集中して行う事。
・空腹の状態で行う事。
・アサナの前には体をほぐす為に準備体操をする事。
4. Pranayama-プラナヤーマ (呼吸法により呼吸をコントロールすること)
この宇宙に満ちているエネルギー、波動を持つ全てのエネルギー、これをプラーナとヨガでは言います。
プラーナと心は強く関係しています。
プラナヤーマの実践によって、心臓の働きを良くし、肺を清浄に保つ。体内の酸をコントロールし寿命をのばす。思考は怠慢にならず、集中力が増す。思考と行動が適切となり、欲望が合理的になる。そしてバランスのとれた人生を送る事が出来る。自分自身をコントロールする事を学ぶ。
プラナヤーマを実践する時に大切な事は、
・真っすぐに座る事。でないと、思わぬ病気の元となる。
・呼吸に意識を集中させること。
5.Pratyahara-プラティヤハーラ
自らの内側と向き合い、自らの感覚をコントロールすること。
5つの感覚器官の喜びを断つ。
プラナヤーマによって心をコントロールし、そして静かに座る。心を赴くままに自由にさまよわせる。良い思考も悪い思考も
心の欲するままにさせておくと、徐々にこれらの思考が消えて静まる。
6. Dharana-ダーラナ
心をある一つの対象に集中させて、自分の重い通りに保つ。
座っている間、チャクラに集中する。
7. Dhyana-ディヤナ
瞑想。
心がある一点に集中出来る様になった時、その段階をディヤナと呼ぶ。
特定のチャクラに集中だけではなく、全ての対象に集中する力。
8. Samadhi-サマーディ
ディヤナのあとにやってくる、ヨガの最終目的。はっきりと目覚めた意識の状態。
ディヤナで座り、自己と瞑想について意識が明確になったとき、その状態を呼ぶ。鏡の様に曇り無くすべてを映し出す、超越した心の状態。これには長時間かかる。忍耐をもってヨガの修練を積み重ねなくては行けない。
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★今週の集中アサナ
アルダマッチェンドラ・アサナ(ねじりのポーズ)
全身がバネのしなやかさを持っていることを思い出させる美しいアサナ。全ての生命体はそのエネルギーを螺旋状に成長させています。硬直した体と意識に、本来の螺旋の流れを思い出させる為にもぜひ毎日行って下さい。
効用:肩こり、目の疲れ、腰痛予防、車酔いの予防、自律神経失調、消化不良、生理不順、肥満の予防
ポイント:下から一つ一つねじり上げて、背骨をたてて行う事。
パリガ・アサナ(遮断機のポーズ)
効用:婦人科系疾患、肥満の予防、前立腺肥大、腎臓、肝臓機低下の予防、骨盤・脊椎のゆがみとねじを矯正、全身のうっ血、太ももを細くする。
ポイント:大きな腹式呼吸を保って、一息ごとに脊椎、肩や肘などの関節の感覚が広がるのを感じます。腰が後ろに逃げない様に注意しましょう。
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★今週の呼吸法
ナディーシュティ
左右の鼻孔を使い分ける事によって、鼻の奥を通っている左右の気の流れ道(ナディ)を活性化する。
自律神経のバランスを整え、調節し、血圧異常の人に適している。思考、直感の働きを明確に。
右手の人指指と中指をおり、ナシガムドラという印を作る。親指で右の鼻に、薬指で左の鼻孔を押さえる。
左吸→右吐→右吸→左吐→左吸。。。と続ける。吸う息:吐く息の長さ=1:2の割合で。
はじめは10呼吸から初めて成れて来たら長く続けて行きます。
スカープルバグ・プラナヤーマ
反対の鼻に行く時にクンバク(息をとめる)を入れる。吸う息:クンバク:吐く息の長さ=1:2:2の割合で。
決して力まない様に。高血圧の方はクンバクは短めにする。
ちなみに流していた曲は。。
ブライアン・イーノ(Brian Eno) Thursday afternoonです★